6/4 に思い出す人・・・
昨日、6/4は・・・虫歯予防ディ。。。ってそれを言いたかったわけじゃ無いけど。。。
昨日は、私の忘れられない人の誕生日だった。
朝から新聞を読んでいたら、イヤに歯に関する記事が多いから、何日??って思ったら、6月4日。
そっか、今年も6/4が来たんだなって思った。
昔、今の旦那さんと知り合う前に、一人だけ
「この人とずっと一緒にいたいな」
って思った人がいた。
ちょっとした偶然で知り合った人
当時、彼は長崎大学の4回生になったばかりで、大学の友達と旅行中だった。
私を含む友達4人は、彼らと意気投合して、一緒に街を散策した。
でも、私たちはお互い一目惚れだったのに、気づくことなく別れた。
でも、ある日、彼から手紙が来た。
今みたいにメールなんて無い時代。
その便箋には、キレイな字で会った日の楽しかった思い出が綴られていた。
それから、2人は文通を始めた。
夏休みには、長崎まで遊びに行ったりもした。
お盆だったので『精霊流し』も一緒に見に行った。
稲佐山にも上って、夜景を眺めた。綺麗だった。
長崎は、とってもステキな町で大好きになった。
そして、優しくて、安心できる彼が前よりも好きになった。
それなのに、遠いっていうのは心が伝え合えない。
手紙では、思ったことが伝わらない。
寂しさから来るものなのかもしれないけど、つい、困らせるような事も書いたりした。
彼は、就職も控えていたし、卒論もあって忙しかったから、始めの時のように手紙も書けないのを気にしてくれていたのに・・・
会えないのが辛くて、彼の本心がつかめなくて、
とうとう、別れの手紙を書いてしまった。
今思うとなんて幼かったのだろう・・・
次の春になった。
初めて会った時と同じ季節。
別れの手紙を書いてから2ヶ月・・・後悔しながらも、仕方なかったと忘れようとしていた頃、
突然の彼からの電話。
「どうしてる?元気?」
「うん、元気。仕事は?」
「九州の会社で働いてる。今は山の中。男ばっかりや(笑)」
たわいの無い、日常生活を報告し合うだけの電話だったけど嬉しかった。
さよならを言う前に彼は一言
「ゴメンね・・・」
謝るのは私の方なのに・・・
「ううん、私こそごめんね・・・」
「元気で。さよなら・・・」
涙が溢れた。これが、本当に最後なんだ。
電話を切った後も私は身動ぎできなかった。
でも、不思議と私の心の中では何かが吹っ切れた気がした。
寂しかったけど、諦めて、前に進める気がした。
この電話が無ければ、ずっとモヤモヤしたものを抱えて生きなければいけなかったのかも・・・
もしかしたら、彼も同じ気持ちだったのかも知れない。
あれから、20数年
今はどうしてるのだろう。幸せに暮らしているのかな・・・
初めて彼のお誕生日を聞いた時、「6月4日、虫歯予防ディや!!」って笑った。
だから、忘れようが無いのよね。
彼との事は、良い思い出として残せて良かったのかもしれないな。
そんな、寂しい気持ちの時に出会ったのが、今の旦那様。
まさか、その旦那様の出身地が長崎なんて知る由も無かったけど・・・
再び、大好きな長崎に行った時には、横に旦那様がいたのよね。
それなのに、彼との思い出の場所に行って懐かしいと思ったのは、今でも内緒のお話。
そして、あの頃の手紙を今も隠し持っているのも、内緒のお話。
『 拝啓
春の風に誘われて
枝には花が満ち
私の心も華やぐ季節
幸せにしています 』
春の風に誘われて
枝には花が満ち
私の心も華やぐ季節
幸せにしています 』
チャゲ&飛鳥 熱風『嘘』より