京都 天台宗青蓮院門跡

またまた、遅々の日記ですが…
美術館に行った日に、時間もあるしどこか京都らしい所に寄ろう…
と、あてもなく東山周辺をうろうろしてたら、いつもは何気なく通り過ぎていた『青蓮院』が目に止まりました。

門前にある見事な楠を見ていたら、奥にお寺があると分かり、何か良いものが見られるのか…
ぱっと見、どうということのない地味な感じだけど…
なのに入場料500円も取るんだ…
入ろうかどうしようかと悩んでいたら、雨が降ってきたので雨宿りに入ってみました。

いやいや、入ってみると、美しいお庭と格式高い殿舎があり、何とも静かで心が落ち着く場所でした。

お茶券を買うと、お庭が見渡せるお部屋に毛氈が敷かれ、そこでゆっくりといただけます。

庭にはもみじが沢山植えられ、池の錦鯉は美しい姿のものばかりで見事です。
どれを取ってみても、ここが格式高い由緒ある寺院だと示すものばかりです。

ここには国宝の青不動明王が奉られています。
このお不動様は仏像ではなく礼拝画像です。
濃茶褐色の絹の布に描かれた青不動明王は、荘厳で大変迫力があり、心が引き込まれていきます。

平安の時代から千年の時を経てなお現存している非常に貴重な仏教画です。

実は帰ってから知ったのですが、この青不動明王はこの秋に初めてご開帳されたものだったそうです。
(12月20日まで一般公開)

不動明王大日如来の化身であり、不動明王の中でも最上位の不動明王であるそうです。
信仰としても芸術品としても最高のこの青不動を、偶然にも直に拝めたのは、本当に幸運な事でした。


それから、ここには日本で初めておみくじを考案された元三大師が奉られています。
おみくじの発祥の地ですね。

普段あまり引かない私もせっかくなので…と引いてみたらガ~~ン
結果は凶…

『おみくじは阿弥陀様の処方箋です。』
と、案内板に書いてあったので、処方箋通りにしたら凶から脱せるのねっと、少し安心して阿弥陀様にじっくりと吉に転ずるようにお願いをして紐に結んできました。

雨も小降りだったので、最後にゆっくりお庭を散歩して、鐘も突かせてもらい、思った以上に素敵なひと時をおくる事ができました。

また、心が疲れた時にゆっくりと来て、ぼ~っとお庭を見ていたいな~と思う場所でした。

紅葉の時期は綺麗だろうな~

偶然見つけたお寺が、お気に入りの場所になりそうです。
これも出逢いなんでしょうね。
素晴らしい出逢いに感謝


【参照】
門跡とは…
門主(住職)が皇室或いは摂関家によって受け継がれてきた寺院の事

入るまで門跡とは門の跡だと思ってたおバカな私でした