僕と妻の1778の物語

草なぎ剛くん主演の映画『僕と妻の1778の物語』の試写会に行ってきました。

ストーリーは

SF小説作家サクの頭の中はいつもSFの事でいっぱい。
妻の節子は、いつもそんなサクを理解して優しく見守る、とても仲の良い夫婦です。
妻はいつもサクの小説の1番のファンであり、1番最初の読者でもありました。

ある日、妻は急な腹痛の為に病院で診察を受けますが、進行性の大腸癌が見つかり、手術をした際に既に転移をしていて手遅れと分かりました。

一年先を考えるのは難しいと宣告された夫は、妻の為に何が出来るか考えます。
そうだ…毎日一話原稿用紙3枚以上の物語を書こう。
それを知った妻は、もしかして…と自分の命が短い事を悟ります。

夫は毎日懸命にお話を書きます。
妻は楽しそうに読みます。

そのうちに、医師に宣告された一年が過ぎ、二年、三年…と少しずつ病状は悪くなりながらも、自宅で仲良く暮らし続ける事ができます。

妻が少し元気になったかに見えた時、二人は行けずにいた新婚旅行をします。

しかし、妻はそれからもどんどんと悪くなり、サクも病院で過ごす日が増え、仕事としての小説を書きながらも、一日一話の物語も書き続けます。
取り憑かれたように書くサク。
1778作目に近いて来た時に、サクはようやく自分が何故毎日書き続けてきたのか気づきます。

そして…


二人のあまりに強く美しい愛に涙が溢れました。
これほどまでに人は愛し合えるのだと、羨ましくさえ思いました。
そして愛ゆえに生きたい、生きていて欲しいという想いが、1年と宣告された命を5年近くまで延ばす事ができたのだと思うと、愛の力の凄さを感じました。

前半は淡々と進んでいく物語に、三度ほど気を失いかけました(汗)
が、最後は涙々でした(ToT)。
その辺は予想通りというか…

草なぎくんは、SFの事ばかり考えてる空想癖のある作家サクを楽しく演じてます。
最初は飄々と面白く、最後は取り憑かれたような姿を痛ましく哀しく壮絶に演じていて、その演技の凄まじさには胸を突かれました。

節子役の竹内結子は、いつもサクを優しく見守り続ける妻を好演。
菩薩様のように穏やかな表情が凄くきれいでした。

そして、二人の愛を表すかのような美しい景色。

終わった時、悲しいという気持ちではなく、とても優しい気持ちになっていました。
こんな風に人を愛せたら素晴らしいだろうな…と…

いつ終わってしまうかという絶望的な日々の中にも、素晴らしい宝物のような時間も確かに存在していたんだと思います。
そのわずかな時間の為に懸命に生きる姿に感動しました。

何も予備知識なく行ったのですが、このお話って、作家の眉村卓さんと奥様のお話だったんですね。

終わってから、この妻の為に書いた1778の物語を?話ずつ全部読んでみたいと思いました。

今日から全国で上映です。