眉山

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みなさん、眉山って知っていますか?

徳島県にある山の名前です。

でも、今日のお話は、映画『眉山のお話。


昨日、眉山』の試写会に行ってきました。

このお話は、シンガーソングライターの、さだまさしさんの原作です。
さださんといえば、他に精霊流し』『解夏の作者でもあります。

出演者は、松島菜々子さん、大沢たかおさん、宮本信子さん 他


ストーリーは

徳島で一人で暮らしている母が末期がんに侵され、それまで知る事のなかった、自分の出生の秘密を知ることで、父と母の苦しく切ない恋を知る事となる。

死期が近づいてきた事を悟った娘は、父と母の果たせなかった願いを叶えるために、阿波踊りに連れ出してそこで、無言の再会を果たし・・・

悲しく切なく、それでいて、優しく、見事な生き様を描いた物語です。

詳しくは映画『眉山』ホームページをご覧下さい。



感想

娘・咲子役の松島さん
子どもを産んだとは思えないほど、細かった。(って一番の感想はそこ??)
母と子のお話だったので、母となり今までと違った視点で、この役を掘り下げ、演じてくれるのではと思いましたが・・・どうだったのかな・・・
でも、母の想いを知ってからの母を見る目がとても優しかったのが印象的でした。


咲子を見守る医師役の大沢さん
前回見た、地下鉄に乗ってでは、信じられないようなハードな役をしていたので、この差は・・・
でも、役者大沢の力が発揮できるのは、この映画のような役では無いなっと思いました。
でも、とても、暖かく人間的な医師は、大沢さんそのままのような感じで素敵でした。
やっぱ、好き!!


母・龍子役の宮本さん
10年ぶりの映画出演だそうです。
もぅ~、素晴らしい役者さんですね。
気丈で人情味の熱いお龍という人間を、そして、咲子の父を、ずっと変わらず想い続けるひたむきな女性を、見事に演じています。


ストーリーは、映画や芝居には普通によくある話です。
そして、話も淡々と進んでいく感じなのですが、この映画は見る人の感性により凄く感じ方が違うのではと思います。
私は・・・ぼろぼろ泣いちゃいました。
ある時は子どもとして、そしてある時は母として、それぞれの想いが分かって切なくなりました。


そして、一番思った事。
私は、実は最近、いつ死んでも良いと思うようになっていたのです。
今とても幸せだし、今までの人生にも満足してるし、でも、この幸せがいつまでも続かないのでは…と思うと、今このまま死んでもいいような気がして・・・(だからと言って自殺願望は絶対に無いですから)
だから、そんなに長生きしたくないし、長生きするための努力なんて全然する気もしないし・・・
そんな風に思っていたのですが・・・

娘のために生きてあげなきゃいけないのかな・・・
生きなきゃいけないんだな・・・


母と娘って不思議です。
息子では感じ得ないものがあります。
人によっては、憎みあったり、反発する存在でもあるんだろうけど、
同じ女だからでしょうか。もっとも、分り合える存在でもあります。
母でないと分らない事、娘でないと分らない事、そんなものに気づかせてくれる物語です。



この映画では、14200人のエキストラを使って、阿波踊りを再現しています。
実際のお祭りの映像ではなく、このために実際と同じものを再現して撮影しています。
すごい迫力です。
阿波踊りを見に行ってみたくなりました。

そして、なぜこの映画の題名が『眉山』なのか・・・
眉山を貴方だと思ってここで生きていきます』
実らぬ恋、一途な想いを眉山に預けて生きてきた母
母にとっての眉山は、父であったと・・・
そして咲子のにとっての眉山は、父であり、そして母そのものであったのでは・・・



この映画は、今週から上映のようです。
機会があれば見てください。
でも、テレビ放映まで待ってもいいかな。